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民間病院で包括制度(DPC)を採用するメリット


株式会社 サイプレス 
代表取締役 伊藤雅教 


今回は22種類のまったく同じ傷病名で出来高と包括支払制度の場合で収入を比較してみた。

それぞれの傷病で入院から退院までの人件費・薬剤費・材料費・その他経費を算出し、それぞれ収入から差し引いて利益を算出した(下表参照)。傷 病名はDPC分類のため、ICD‐10コードと傷病名、手術名、合併症の有無などを記載した。傷病の出来高収入の合計は1,947万円で、包括収入の合計 は2,030万円であった。「出来高収入」の合計を100%とすると、「包括収入」の合計は104.3%。収入が4%以上増加することがわかる。

「出来高利益」の合計は13万円となった。これは出来高収入の合計の0.7%。急性期病院の利益率がいかに低いかがわかる。一方、包括利益の合 計は100万円。出来高利益の合計を100%とすると、749.7%とほぼ7.5倍に増加する。また「包括利益」の合計100万円は包括収入の合計 2,030万円に対し、5%と大きく改善される。国内の優良企業の利益率を10%〜20%とすると、医療ビジネスがいかに儲からないかがわかる。医療関係 者の献身的な活動により成り立っていると言っていいだろう。

さて、包括支払制度では、在院日数を短縮すると1日当たりの収入が増加するため、DPCを導入した病院は在院日数が短縮する。短縮が難しい患者が多いと言われる大学病院ですら、2003年から04年で3.1日(22.4日→19.3日)短縮している。

ただ、すべての傷病で包括収入が増加するわけではない。たとえば「M169変形性股関節症、臼蓋形成手術」では収入が1.4%減少し、 「D126大腸ポリープ、内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(その他)」では、3.4%〜5.6%減少する。「I200不安定狭心症ステント、合併症な し」では、出来高で11万円の利益があったが包括利益では18万円程度の赤字になる。また「C780転移性肺ガン、手術なし、入院治療」では包括収入が改 善されたものの31万〜45万円の赤字。同じ分類の転移性肺腫瘍で手術を行った場合の「C780転移性肺腫瘍、肺悪性腫瘍手術」では34万円〜38万円程 度の利益となる。「I200不安定狭心症バイパス手術」では包括収入が改善されたものの、130万円の赤字である。二百数十万円の収入に対して百数十万円 の赤字だから、患者を治療するほど赤字額が増加するわけだ。

今回は、DPCの傷病ごとに、収入が増加したもの、減少したものがあることを示したが、総じて収入が改善し、経費が同じであれば利益は大きく改善する。経営的に大きなメリットを享受できると考えると、早期導入を検討する必要があろう。

参考資料

株式会社日本医療企画 発行 「Phase3」 2004年9月号より転載

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